ない過払い金|3 争点(1)(共同不法行為の成否)について (1) 被告Yについて ア原告は,被告Y

過払い金を知ってで認定した事実によれば,本件特許については,公知文献1ない し3に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をする ことができたものでであるのでで特許法29条2項に違反する(進歩性を欠 く)としてこれを無効とした本件無効審決が確定している。
上記
無効
理由


理由は,本件実施契約締結から1年近くが経過 した平成16年11月26日付けで嵐の湯が本件特許についてした無効審 判請求において主張されたものであり(丙15の1,2),それ以前に同 無効理由が主張されたことを示す証拠はないことから,被告Yが,本件実 施契約締結当時において,これらの公知文献や周知技術の組合せからなる 無効事由の存在を知っていたとは考え難い。
原告の上記不法行為の主張は 採用することができない。
イ原告は,被告Yが,Z装置が本件発明の実施品でないことを看過し,原 告に対し,Z装置が本件発明の実施品である旨の誤った説明をして原告に 本件実施契約を締結させたことが不法行為に当たる,と主張する。
前記1,2で認定説示したところによれば,被告Yは,Z装置が本件発 明の技術的範囲に属しないにもかかわらず,技術的範囲に属すると誤信し て,原告の設立をした関係者に対し,Z装置が本件発明の実施品である旨 の誤った説明をして本件実施契約を締結させたものであるということがで きる。
しかしながら,故意により虚偽の説明をしたというならともかく, 誤った説明をしたというだけでは,そのことについて仮に過失が認められ るとしても,不法行為となるような違法な行為があるということはできな いというべきである。
上記不法行為の主張は採用することができない。
ウ原告は,被告Yが,Z装置が本件発明の実施品でないことを看過し,Z からZ装置が本件発明の実施品でないとの主張をされるという事態を招き, これを契機として本件特許の無効という事態を招いたことが不法行為に当 たる,と主張する。
しかしながら,被告YにおいてZ装置が本件発明の実施品でないことを 看過したというだけで,不法行為となるような違法な行為があったという ことができないことは上述したところから明らかである。
また,被告Yが 21 Z装置が本件発明の実施品でないことを看過したことは,通常,本件特許 の無効をもたらすようなものであるということはできないから,両者の間 に相当因果関係があると認めることもできないというべきである。


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上記不法行為の主張も採用することができない。
(2) 被告石の湯総本部について 被告石の湯総本部の不法行為の主張は,被告Yの不法行為を前提とするも のであるから,被告Yについて不法行為の成立が認められない以上,被告石 の湯総本部についても不法行為の成立を認めることができないことは明らか である。
(3) 以上のとおりであるから,被告らに対する,共同不法行為に基づく損害 賠償請求はいずれも理由がない。
4 争点(2)(債務不履行の成否)について (1) 被告Yについて 原告は,被告Yが,Z装置が本件発明の実施品でないことを看過し,Zか らZ装置が本件発明の実施品でないとの主張をされるという事態を招き,こ れを契機として本件特許の無効という結果を招いたものであり,被告Yには 本件特許を維持すべき契約上又は信義則上の義務に違反した債務不履行があ る,と主張する。
被告Yは,本件実施契約上,本件特許について特許料の支払をしてこれを 消滅させないようにしなければならず,あるいは本件特許権を放棄してはな らない義務を負うというべきであり,この意味において本件特許を維持すべ き契約上の義務を負っているということができる。
しかしながら,被告Yが Z装置が本件発明の実施品でないことを看過したことは,通常,本件特許の 無効をもたらすようなものであると認めることができないことは,前記3 (1)ウで説示したとおりであるから,そのことによって被告Yが本件特許を 維持すべき義務に違反したということはできないというべきである。
また, 22 前記1で認定した事実によれば,被告Yは,嵐の湯のした本件特許の無効審 判請求について,これを争い,本件無効審決に対して知的財産高等裁判所に 審決取消訴訟を提起し,同訴訟での請求棄却判決を不服として上告及び上告 受理の申立てをしており,特許無効を回避するために採り得る法的手段を尽 くしたということができるから,結果的に本件無効審決が確定し本件特許が 無効となったとしても,被告Yに本件特許を維持すべき契約上の義務違反が あったということはできない。
原告の主張を採用することはできない。
(2) 被告石の湯総本部について 被告石の湯総本部の債務不履行の主張は,被告Yの債務不履行を前提とす るものであるから,被告Yについて債務不履行が認められない以上,被告石 の湯総本部についても債務不履行を認めることができないことは明らかであ る。


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進歩性
進歩性の判断 における「当業者」とは,その発明の属する分野の技術水準にあるもの (公知,公用,文献公知の発明等)のすべてを理解している者をいい,擬 制された抽象的な人格であって,現実にそのような人が存在するわけでは ない。無効審決において公知文献であるとされたからといって,そのこと から直ちに,発明者や特許権者ら当該技術分野の関係者が実際にこれらの 公知文献を知っていたということができないことは明らかである。証拠 (丙6)によれば,被告Yは,本件特許の出願過程において受けた拒絶理 由通知の中で公知文献1を示されていることから,本件実施契約締結当時, 公知文献1の存在については知っていたと認められるものの,審決におけ る無効理由を構成するその他の公知文献についてまで,知っていたことを 20 示す証拠はない。